区分支給限度基準額を超えたときの扱い
限度額を超えるプランは組めないわけではありません。超えた分がどうなるか、何が限度額の外にあるか、超える前に何をしておくかを整理します。
最終更新:2026-09-24
先に結論
限度額を超えるプランを組むこと自体は禁じられていません。超えた部分が保険給付の対象外になり、全額自己負担になるだけです。「超えてはいけない」ではなく「超えた分は本人が払う」という仕組みです。
ですから判断の中心は、制度上の可否ではなく本人が納得して負担できるかにあります。ケアマネジャーの仕事は、超えることと、いくらになるかを先に伝えることです。
限度額の外にあるもの
すべてのサービスが限度額の管理に入るわけではありません。次のものは別枠、あるいは限度額管理の対象外です。
| 区分 | 扱い |
|---|---|
| 福祉用具購入費 | 年間の上限が別に定められた別枠 |
| 住宅改修費 | 支給限度基準額が別に定められた別枠 |
| 居宅療養管理指導 | 区分支給限度基準額の対象外 |
| 特定の加算等 | サービスコード表で限度額管理の対象外とされているものがある |
「対象外」のものを限度額に足して計算すると、超えていないのに超えたように見えます。逆に足し忘れると、超えているのに気づきません。第7表(サービス利用票別表)で対象・対象外がどう区分されているかを確かめるのが確実です。
超える前にすること
- いくら超えるか計算する — 単位数ではなく、金額で伝えます。単位数では伝わりません
- 本人・家族に説明する — 超えること、月いくらになるか、いつから発生するか
- 減らせる余地を一緒に探す — 回数や時間の調整、インフォーマルな支援への置き換え
- 区分変更を検討する — 状態が重くなっているなら、区分変更申請で限度額そのものが上がる可能性があります
- 説明と本人の判断を記録に残す — 支援経過に、説明した日と本人が何と言ったかを書きます
特に4番目を飛ばしやすいところです。限度額を超え続けているということは、いまの区分と実際の状態が合っていない可能性があります。超過を自己負担で埋める前に、区分変更が適切かどうかを一度検討します。
月をまたぐときの注意
限度額は月単位で管理します。前月の余りを翌月に繰り越すことはできません。月末に集中して使っても、月初に分けて使っても、その月の合計で判定されます。
月の途中で要介護度が変わった場合は、その月の扱いが変わります。区分変更や更新のタイミングは、限度額の計算に直接ひびくところです。
よくある質問
限度額を超えるケアプランを作ってもよいのですか?
作ること自体を禁じる規定はありません。超えた部分が全額自己負担になります。本人・家族に説明し、納得を得たうえで組むことになります。説明した内容と本人の判断は記録に残します。
超えた分は何割負担になりますか?
1割・2割・3割といった負担割合は、保険給付の対象になる部分に適用されるものです。限度額を超えた部分は保険給付の対象外なので、全額(10割)が自己負担になります。
住宅改修や福祉用具の購入も限度額に入りますか?
入りません。どちらも別に支給限度基準額が定められた別枠です。区分支給限度基準額とは分けて管理します。
給付管理の流れは給付管理業務の流れ、第7表の見方もそちらにあります。暫定プランでの超過は暫定ケアプランの書き方、サービスの組み立てはケアプラン第2表の書き方にまとめています。
関連するガイド
- アセスメント(課題分析)の進め方と標準項目23課題分析標準項目23項目、聞き取りのコツ、ニーズへの落とし方。
- ケアプランの書き方 — 初めて書く人の手順どの順に何を決めるか。白紙で止まらないための道筋。
- ケアプラン(居宅サービス計画書)第1表〜第7表の書き方第1表〜第7表の役割と、アセスメントからモニタリングまでの流れ。
- ケアプラン第1表の書き方と記載例意向欄・総合的な援助の方針を、記載例つきで解説。
- ケアプラン第2表の書き方|ニーズと長期・短期目標ニーズ・目標・サービスのつなげ方を記載例つきで。よくある指摘も。
- ケアプランの同意日はサービス開始後でもよいか同意が後になったときの考え方と、支援経過に残すこと。
- ケアプラン文例集|ニーズ・長期目標・短期目標第2表の文例を分野ごとに。担当者会議の要点(第4表)も。
- サービス担当者会議の進め方と第4表の書き方開催のタイミング、進め方、第4表の記載、照会の扱い。
- 支援経過(第5表)の書き方と記録の残し方何を書くか、悪い例と良い例、運営指導で問われる観点。
- モニタリングの進め方と記録の書き方月1回の訪問・記録の要件、オンラインの条件、確認する内容。
- 給付管理業務の流れと第6表・第7表月の流れ、区分支給限度基準額の管理、よくあるミス。
- デイサービス(通所介護)の提供票の書き方サービスコード・時間区分・加算・送迎・実績の突合まで。
- 訪問介護の提供票の書き方身体・生活の区分、時間区分、時間帯の加算、実績の突合。
- 暫定ケアプランの書き方と本プランへの切替どの区分で組むか、結果が出たあと何を差し替えるか。
ジェノグラムを、ブラウザで描く
CHERRY BLOSSOM のジェノグラム作成ツールなら、人物記号と関係線を選んで置くだけでジェノグラムとエコマップを作図でき、画像保存・印刷ができます。インストール不要・登録不要で、無料で使えます。
無料で作図する