ケアプランの書き方 — 初めて書く人の手順
様式の説明を読んでも、いざ白紙を前にすると手が止まります。ここでは「どの順に何を決めるか」だけに絞って並べます。様式ごとの詳しい書き方は、それぞれの記事へ進んでください。
最終更新:2026-09-24
手を動かす前に決まっていること
ケアプランは、アセスメントが終わってから書き始めます。第2表のニーズは、アセスメントで拾った事実から立ち上がるものだからです。事実が足りないまま書こうとすると、書けないのではなく想像で埋めてしまうので、そこが分かれ目になります。
アセスメントは課題分析標準項目(23項目)に沿って行います。項目が埋まらないなら、埋まらないと分かったこと自体が情報です。空欄のまま次へ進んで構いません。
書く順番
- 第1表の「意向」から書く — 本人と家族が何と言ったか。言葉に近い形で書き留めます
- 第2表のニーズを立てる — 意向とアセスメントの事実を突き合わせて、解決すべきことを言葉にします
- 長期目標・短期目標を置く — ニーズが実現した状態を書きます。達成したか判定できる表現で
- サービス内容を決める — 目標に届くための手段。介護保険のサービスに限りません
- 第3表に週を並べる — 決めた手段を曜日と時間に落とします。ここで無理が見えることがあります
- 第1表の「総合的な援助の方針」を最後に書く — 全体が決まってからのほうが、筋の通った文になります
第1表を上から順に埋めようとすると、方針の欄で止まります。方針は最後と決めておくと進みます。
ニーズと目標と手段を混ぜない
初めのうち、いちばん混ざりやすいのがここです。
| 欄 | 書くもの | 書かないもの |
|---|---|---|
| ニーズ | 本人が望む暮らしと、その妨げになっていること | サービス名、用具の名前 |
| 長期目標 | ニーズが実現した状態 | 「〜を利用する」という手段 |
| 短期目標 | 長期目標に届くまでの途中の状態 | 同上 |
| サービス内容 | 手段。誰が何をどれだけ | — |
「手すりを使って歩ける」は目標ではなく手段が混ざった形です。目標は「玄関まで一人で歩ける」、手すりはサービス内容の側に書きます。目標に手段を書くと、その手段をやめた瞬間に目標も消えてしまいます。
書いたあとの手続き
- サービス担当者会議 — 関係する事業所を集めて原案を検討し、第4表に要点を残します
- 説明と同意 — 利用者・家族に説明し、文書で同意を得ます
- 交付 — 利用者と、サービスを担当する事業所の双方へ渡します
- 第6表・第7表 — 月ごとの予定と単位数。給付管理につながります
- モニタリング — 原則として月1回以上、居宅を訪問して面接し、結果を記録します
この手続きのどれかを行っていないと運営基準減算の対象になります。書類を作ることより、この順序を回し続けることのほうが本体です。
よくある質問
第1表と第2表、どちらから書きますか?
第1表の「意向」から書き、第2表のニーズ・目標・サービス内容を決め、第1表の「総合的な援助の方針」を最後に書く、という順が進みやすいです。方針は全体が決まってからのほうが書けます。
ニーズが思いつきません
ニーズはひねり出すものではなく、アセスメントで聞いた事実の中から見つけるものです。本人の言葉をもう一度読み返して、「こうしたいのに、これがあってできない」という形に置き換えてみてください。それでも出てこないなら、情報が足りない場面かもしれません。
目標の期間はどう決めますか?
長期目標はおおむね6か月〜1年、短期目標はおおむね3〜6か月が目安です。認定の有効期間を超えないように設定します。長期と短期を同じ期間にしてよいかは、別の記事で整理しています。
様式ごとの書き方は第1表・第2表、全体像は第1表〜第7表の書き方と作成の流れ、アセスメントは課題分析標準項目23項目、文例はケアプラン文例集にあります。
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