ケアプラン第2表の書き方|ニーズと長期・短期目標の記載例
第2表は、ケアプランの中核です。ニーズ・目標・サービスが一本の線でつながっているかどうかが、そのままプランの質になります。
最終更新:2026-08-03
第2表の構成
第2表(居宅サービス計画書(2))は、左から右へ次の順に並んでいます。この順番自体が、支援の論理そのものです。
| 欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) | 本人が望む生活と、現状との間にある課題 |
| 長期目標/期間 | ニーズが解決した状態。おおむね6か月〜1年程度 |
| 短期目標/期間 | 長期目標に至る段階。おおむね3〜6か月程度 |
| サービス内容 | 短期目標を達成するために行うこと |
| ※(保険給付の対象か) | 介護保険給付の対象であるか否かの区分 |
| サービス種別 | 訪問介護、通所介護など。インフォーマルな支援も書く |
| ※(事業所)/頻度/期間 | 担当する事業所、実施の頻度、実施期間 |
右に進むほど具体的になります。逆に言えば、右から埋めていくとサービスありきのプランになるということです。必ず左から考えます。
ニーズの書き方
ニーズ欄でもっとも多い誤りは、課題ではなく手段を書いてしまうことです。
| よくある書き方 | 何が問題か | 書き直した例 |
|---|---|---|
| 入浴介助が必要 | 手段であって課題ではない | 転倒の不安なく、自分で湯船につかりたい |
| デイサービスに通う必要がある | サービス名が先に来ている | 家に閉じこもりがちなので、人と話す機会を持ちたい |
| 下肢筋力の低下 | 医学的な状態であって、生活上の課題ではない | 自分の足でトイレまで歩き続けたい |
| 独居のため見守りが必要 | 支援者視点の判断 | 一人でも安心して暮らしていると家族に思ってもらいたい |
コツは利用者を主語にして、「〜したい」「〜し続けたい」の形で書くことです。本人が読んで「そのとおり」と思える表現であれば、同意も得やすくなります。
認知症等で意思の表出が難しい場合も、本人の生活歴やこれまでの言動から読み取れる望みを、根拠とともに書きます。「見守りが必要」で終わらせないことが大切です。
長期目標・短期目標の書き方
目標は「状態」で書く
目標欄に「週2回デイサービスを利用する」と書いてしまうと、それはサービス内容です。目標はその結果どうなっているかを書きます。
| 区分 | 書き方 | 例 |
|---|---|---|
| ニーズ | 利用者が望む生活 | 転倒の不安なく、自分で湯船につかりたい |
| 長期目標 | ニーズが実現した状態 | 自宅の浴槽で、見守りのもと入浴できる |
| 短期目標 | 長期目標に至る手前の段階 | 浴室内での立ち座りが、手すりを使って安全に行える |
| サービス内容 | そのために行うこと | 浴室に手すりを設置/通所介護での下肢筋力訓練/入浴時の見守り |
達成できたか判断できる表現にする
「意欲を持って生活する」「安心して暮らせる」といった表現は、達成できたかどうかを誰も判定できません。モニタリングで確認できるよう、動作・頻度・場面を具体的に書きます。
期間の設定
長期目標はおおむね6か月〜1年、短期目標はおおむね3〜6か月が目安です。ただし認定の有効期間を超える設定は避けます。短期目標の期間が終わる時期は、目標の見直しと再アセスメントのタイミングでもあるので、期限管理が必要です。
サービス内容とインフォーマルな支援
サービス内容には、介護保険サービスだけでなくインフォーマルな支援も書きます。家族の手伝い、近所の見守り、配食、民生委員の訪問、自治会の活動。これらを書き込むことで、その人の暮らしを支えている全体像が見えます。
保険給付の対象かどうかは「※」欄で区分します。インフォーマルな支援を書いても給付には影響しません。むしろ書かないと、サービスだけで支えているように見えてしまいます。
よくある指摘と直し方
- ニーズと目標が同じ文になっている — ニーズは「望む生活」、目標は「実現した状態」。段階を分ける
- 短期目標が長期目標の言い換えになっている — 短期は「そこに至る手前の一段」。中間地点を置く
- 目標に対応するサービスがない — 目標を立てたら、それを実現する手段が必ず右側に必要
- サービスがあるのに対応する目標がない — なぜそのサービスを使うのかが説明できない状態
- 期間が認定有効期間を超えている — 認定の満了日を超えない範囲で設定する
- 全員に同じような文言が並んでいる — その人の言葉が入っていない。アセスメントに戻る
作成した原案はサービス担当者会議で検討し、利用者・家族に説明して文書で同意を得たうえで交付します。この一連を欠くと運営基準減算の対象になります。
関連するガイド
- アセスメント(課題分析)の進め方と標準項目23課題分析標準項目23項目、聞き取りのコツ、ニーズへの落とし方。
- ケアプラン(居宅サービス計画書)第1表〜第7表の書き方第1表〜第7表の役割と、アセスメントからモニタリングまでの流れ。
- ケアプラン第1表の書き方と記載例意向欄・総合的な援助の方針を、記載例つきで解説。
- ケアプランの文例集|ニーズ・長期目標・短期目標場面別に、ニーズから目標・サービス内容までの文例を掲載。
- サービス担当者会議の進め方と第4表の書き方開催のタイミング、進め方、第4表の記載、照会の扱い。
- 支援経過(第5表)の書き方と記録の残し方何を書くか、悪い例と良い例、運営指導で問われる観点。
- モニタリングの進め方と記録の書き方月1回の訪問・記録の要件、オンラインの条件、確認する内容。
- 給付管理業務の流れと第6表・第7表月の流れ、区分支給限度基準額の管理、よくあるミス。
ジェノグラムを、ブラウザで描く
CHERRY BLOSSOM なら、人物記号と関係線を選んで置くだけでジェノグラムとエコマップを作図でき、画像保存・印刷ができます。要介護認定申請書などの書類作成も同じツールで完結。インストール不要・月額550円(税込)、はじめの14日間は無料です。
14日間無料ではじめる