運営基準減算とは|発生する4つのケースと減算が続く期間
運営基準減算は、やるべきことをやっていない月から、解消するまでずっと続きます。金額に直結するうえ、後から発覚すると遡って影響が出ます。発生条件と期間を正確に押さえておきます。
最終更新:2026-08-03
運営基準減算の考え方
運営基準減算は、居宅介護支援において運営基準上求められている行為が行われていない場合に、居宅介護支援費が減額される仕組みです。
重要なのは、「その月だけ」ではなく「解消するまで続く」という点です。1回抜けたことに気づかないまま数か月が過ぎると、その間ずっと減算が適用されます。
減算が発生する4つのケースと期間
| ケース | 減算の対象期間 |
|---|---|
| ① 契約時に、複数の居宅介護支援事業所を紹介できる旨などの説明を行っていない | 契約月から解消した月の前月まで |
| ② アセスメントのための居宅訪問・面接を行っていない/サービス担当者会議を行っていない/ケアプランの説明・文書同意・交付を行っていない | 当該月から解消した月の前月まで |
| ③ ケアプランの新規作成時・更新認定時・区分変更認定時に、サービス担当者会議を行っていない | 当該月から解消した月の前月まで |
| ④ モニタリングのための面接を行っていない/モニタリングの記録がない状態が1月以上継続している | その月から解消した月の前月まで |
①がもっとも危険です。契約月まで遡って減算されるため、担当して1年後に発覚すると、1年分が対象になり得ます。契約時のチェックリストを整備しておく価値がここにあります。
見落としやすいポイント
更新認定でも担当者会議が必要
要介護度が変わらない更新認定でも、サービス担当者会議の開催(またはやむを得ない理由がある場合の照会)が必要です。「変わらないから開かなくていい」は誤りです。認定の有効期間満了日は、前もって管理しておきます。
「訪問した」だけでは足りない
モニタリングは、居宅を訪問し、利用者に面接し、その結果を記録するまでがひと組です。通所先で顔を合わせた、電話で話した、というのは居宅訪問にあたりません。
同意は文書で
ケアプランへの同意は口頭では足りません。文書による同意が必要です。あわせて交付も必要で、交付した事実を支援経過に残しておきます。
記録がなければ「やっていない」
実際には訪問して面接していても、記録が残っていなければ確認のしようがありません。運営指導では記録で判断されます。
防ぐためのチェックリスト
契約時
- 複数の居宅介護支援事業所を紹介できる旨を説明したか
- 利用者は居宅サービス計画の作成を依頼する事業所を変更できる旨を説明したか
- 説明した事実を記録に残したか(署名・記録の両方)
ケアプラン作成・変更時
- 居宅を訪問し、本人・家族に面接してアセスメントを行ったか
- サービス担当者会議を開催したか(照会の場合は理由を記録したか)
- 利用者・家族に説明し、文書で同意を得たか
- ケアプランを利用者とサービス事業所に交付したか
毎月
- 全利用者について、当月中に居宅を訪問し面接したか
- モニタリングの結果を記録したか
- 月末3日前に、未訪問・未記録の利用者を洗い出したか
認定関連
- 認定の有効期間満了日を一覧で管理しているか
- 更新・区分変更のときに担当者会議を開催したか
- 短期目標の満了時期を把握しているか
仕組みで防ぐ
減算の原因は、知識不足よりも件数の多さによる取りこぼしであることがほとんどです。30人、40人と担当していれば、記憶だけで管理するのは無理があります。
月初に当月やるべきことを一覧化し、月末前に未実施を洗い出す。この2つを習慣にするだけで、④のモニタリング関連はほぼ防げます。①〜③は発生するタイミングが限られているので、契約時と計画作成時のチェックリストを紙で持っておくのが確実です。
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