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ジェノグラムの書き方の例|世帯パターン別の記載例

記号のルールを読むより、実際の図を見たほうが早く身につきます。居宅介護支援でよく出会う3つの世帯パターンで、どう描くかを見ていきます。

最終更新:2026-08-03

例1:高齢者夫婦のみの世帯

もっとも多いパターンです。本人と配偶者が同居し、子は独立して別の世帯を構えています。

本人 82 妻 79 長男 55 (他県在住) 点線の囲み = 同居
本人(男性)を二重の枠で示し、妻と婚姻線で結ぶ。2人を点線で囲んで同居の範囲を表す。長男は同居していないので囲みの外に置き、住んでいる場所を添える。

ポイントは長男を囲みの外に置くことです。図を見ただけで「この世帯には高齢の2人しかいない」ことが伝わります。介護が必要になったとき、家の中に支え手がいないという事実が一目でわかります。

例2:独居で、子が別居している

配偶者が亡くなり、本人が一人暮らしをしているパターンです。子との距離と関わりの頻度が支援の鍵になります。

夫 84 (3年前に死亡) 本人 78 長女 52 (他県・年数回) 次女 49 (車20分・週1回)
亡くなった夫は四角に斜線を引き、没後の年数を添える。本人(女性)は二重の丸。子は下の段に年齢順(左から)に並べ、住んでいる場所と訪問頻度を書き添える。

同じ「子が2人いる」でも、年に数回しか来ない長女と、週1回来る次女では意味がまったく違います。距離と頻度を添えておくと、キーパーソンが誰なのかが図から読み取れます。

この図に加えてエコマップを描くと、家族以外にどんな支えがあるのか(近所、友人、サービス)まで見えるようになります。独居のケースほど、2枚セットで作る価値があります。

例3:長男夫婦と同居している

同居家族がいても、実際に介護を担っているのが誰なのかは別の話です。そこを図で示せると、担当者間の認識がそろいます。

夫 89 (死亡) 本人 86 長男 58 嫁 55 キーパーソン
本人・長男・嫁の3人を点線で囲み、同居世帯であることを示す。実際に介護を担っている嫁に「キーパーソン」と書き添える。亡くなった夫は囲みの外。

「長男と同居」という情報だけだと、長男が介護しているように読めてしまいます。血縁ではない嫁がキーパーソンであることは、支援を組み立てるうえで欠かせない情報です。図に明記しておきます。

よくある間違い

よくある書き方なぜ困るかどう直すか
同居の範囲を囲んでいない誰と誰が一緒に暮らしているのかわからない世帯の単位を点線で囲む
年齢を書いていない支援できる年代なのか、自身も高齢なのか判断できない全員に年齢(または生年)を添える
死亡した人を消してしまう家族の歴史が消え、なぜ今この形なのかが読めない記号は残し、斜線を引いて没年や時期を添える
子の並び順がばらばらきょうだい構成が読み取りにくい左から年齢順に並べる
続柄が本人視点になっていない誰から見た「長男」なのか混乱する本人を主語にして続柄を書く
関係の良し悪しを書いていない支援の障壁になる関係が見えない疎遠・対立などは注記か、エコマップの線種で示す

図に添えておきたい情報

記号だけでは伝えきれないことは、図の脇に短く書き添えます。次の4つがあると、引き継ぎのときにそのまま使えます。

第三者である家族の情報を含みます。支援に必要な範囲にとどめ、本人・家族に見せる図と事業所内で共有する図では記載の粒度を分けて考えてください。

描き直す前提で作る

ジェノグラムは一度作って終わりではありません。同居の開始・解消、死別、キーパーソンの交代など、家族の形は動きます。

手書きだと変化のたびに一から書き直しになりますが、作図ツールなら前の図を呼び出して直せます。更新した日付を図に入れておくと、いつ時点の家族構成なのかが後から辿れます。

ジェノグラムを、ブラウザで描く

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